
皆さんこんにちは音のGARAGEです
【おうち時間活用!】レコーディングディレクターが教えるカラオケ独学法

コロナでの外出自粛などでカラオケ好きの人は
寂しい思いをしているのではないでしょうか?

今回はやがてくる外出自粛解除に備えて、
自宅でも独学でできるカラオケ上達法を
解説したいと思います
☑自己紹介
プロデューサー/ディレクターとして20年。プロの現場でメジャーアーティストと一緒に音楽を作って来ました。現在はメジャーレコード会社で制作の最高責任者をしています。
今回の記事はこのような方向けです
- カラオケが上手になりたい
- 自分の好きな歌がうまく歌えない
- カラオケに行っても恥ずかしくて歌えない
カラオケに特化して、チェックポイントと練習方法をまとめましたので
是非最後までお楽しみいただけたら嬉しいです
それでは解説スタート!
もくじ
まずは選曲です。ここでの選曲とは
自分に合う曲はどれ?ということでありません。

私自身カラオケは【自分が歌いたい曲を歌う!】
という部分が一番大事だと思うので、
楽曲の選曲は自分が歌いたい曲にしてください。

ここでいう選曲とはオケの種類のことです
カラオケには
生演奏、カラオケ音源、オリカラ音源、Live音源、プロオケなど
様々な種類の音源が 用意されています
簡単に各音源を解説いたします!
生演奏:その名の通り楽曲を生で演奏したもの ガイドメロあり
カラオケ音源:楽曲をカラオケ使用に作り替えたもの、ガイドメロディあり
オリカラ音源:オリジナルカラオケ、実際プロが歌っているCDの音源を使っている
Live音源:映像もライブ映像を使っており、オケもライブ演奏を再現したものに近い
プロオケ:生演奏とほぼ同じですが、ガイドメロなどが省いてあります。

それではどの音源を選べばよいのか?
ズバリ、カラオケ音源orオリカラ音源です。

基本的にこのどちらかから始めてみてください
カラオケ音源/オリカラ音源のメリットデメリット

ここからは2つの音源のメリット/デメリットをご紹介!
歌が歌いやすいように作られている
ガイドメロを中心に音が構成されているので余計な音が入っていない
歌わすためのオケなので音がショボいものも多い
いつも聞いているCD音源とかけ離れているものもあるため逆に歌いづらい
聴きたい音が聴き取れない場合が多い
カラオケ音源は良くも悪くもカラオケを楽しむために作られたオケです。
なのである程度歌えても迫力が出にくいといった特徴があります
CDと同じ音源なのでオケがプロクオリティ
みんなが聴くCDの音と近いので迫力があり、聴いている人はより盛り上がれる
カラオケ音源より、音程がとりにくい
プロと同じ音源なので違いがはっきり出やすい
オリカラはCDのオリジナルカラオケなのでうまく歌えれば、
カラオケ音源より上手く聴こえる一方歌唱が難しいです。

二つのメリットデメリットを見たうえで私がお勧めしたいのは
オリカラです

うまく歌えた時の仕上がりがやっぱりオリカラのほうが断然良いためです
そして本記事でお伝えする独学法を使えば、歌うのが難しいオリカラも
カラオケ音源のように簡単に歌えるようになると思います。
それなので、オリカラがある楽曲に関してはぜひそちらを選んでください。


自分の歌いたい曲のオリカラを見つけたら次はキー選定です
大部分の人はここで失敗します多くの人は適正キーで歌えていません
適正キーの見つけ方はこちらの記事でも紹介しているので合わせてお読みください


ここでは今一度初心者でもできる適正キーの見つけ方をお伝えします。
- まずはオリジナルキーで歌う
- なんとか歌えたらそれが適正キー
- 苦しかったら楽になる方向に半音キーを変える
- それを繰り返し適正キーを探す
- あくまでキーは半音ずつ調整してください
ここですごく大事なポイント
適正キーというのは自分が歌えるギリギリのキーです。 楽に歌えるキーが適正キーではありません

余裕を持ったキーで設定してしまうと、声を張り上げる部分などの感情表現が
一気に失われてしまいます
あくまでも適正なキーは自分が歌えるギリギリのキーです


さて!選曲もして、キーも決めました
さあ歌い始めよう!と言いたいところですがまだ我慢です
ここからはまず歌詞を用意してください。
メモれるように一枚の紙に歌詞をプリントしてください
そしてその歌詞をぼーっと眺めましょう。

プロにも常に言いますが歌をうまく歌うためには
歌詞を理解することがすごく重要です
この曲はどんなストーリーでどんな心情を歌っているのだろうか?
それを読みながら感じてみてください
【歌詞を読めばどこが曲の強弱が分かってきます】
例えば
松任谷由美さんの【春よ来い】の冒頭の歌詞
淡き光立つ 俄雨
いとし面影の 沈丁花
あふるる涙の蕾から
ひとつ ひとつ 香り始める
この歌詞を読んだときどう感じますか?
寂しい情景から何か動き始めた感じがしませんか?

歌詞を読む上での理解というのはこの程度でよいです。
しかしこの程度でも理解していることが大事なのです
なぜなら、これを理解しているだけで冒頭部分を
大きな声で明るく歌う
ことがなくなるからです。

歌詞を読むだけで基本的にはどこで強弱をつけるかが何となく理解できますよね?
歌は音程も大事ですがそれ以上に
情景を届けるということがすごく大事なのです。
多少、音程がアバウトでも情景を届けることができる歌は不思議と上手に聴こえます。

なので、まずは歌詞を眺めてその歌のストーリーや情景を思い浮かべてください。

そして、情景との矛盾が起きないような歌唱ができるように
【やさしく】【感情的に】などとポイントをメモってみてください
それだけでかなりあなたの歌は変わります。


さあ!まだ歌いません!!笑
次はオリジナルCDを聴いて、そのアーティストがどこで息継ぎしているかをすべて歌詞にメモって下さい。

わかりやすくオリジナルマークを作ってもよいですよ!
歌をうまく歌うにはこの息継ぎをまねするのです
息は声のガソリンです!
という話をこの記事でもしましたが

息が足りてない歌は必ず、よれたり、ひっくりかえったりします。

それを防ぐためには歌詞にすべての息継ぎのポイントを書き込むのが効果的です
よくCDを良く聴くと、小さく息継ぎをしている部分と大きく息継ぎをしている部分があることがわかると思います。それをメモしてみてください。

ここまで終わればついに歌う準備が整いました!
さあ、実際歌ってみましょう

さあついに歌唱練習です。
まずは大事なポイント
いきなり最初から最後まで歌わないこと
練習の段階では必ず、パートに分けて一つ一つクリアしていってください。
邦楽はAメロ、Bメロ、サビと構成が分かれていることが多いです。

まずはAメロ、Aメロが歌えたらBメロと順番に進んでください。
【では…何をもって、Aメロが歌えたことになるのか??】
それはすでにあなたの手元にあります

情景をメモして、息継ぎポイントをメモした歌詞。これが設計図です。
音程に気をつけながらそのメモの通りに歌ってみてください。
メモの通りやることができたら次へ進んで大丈夫です。

基本的に今までの工程がうまくできていればつまづくことはないと思います。
なぜなら
- 音程=適正キーになっているはず
- 強弱=情景を伝えるために考えたメモに書いてあるはず
- リズム=息継ぎポイントのメモのとおりにやればリズムは安定するはず
あとは自分の苦手なメロディーやリズムをピンポイントで反復練習です
曲をうまく歌うには土台から設計し丁寧に組み立てていくプロセスが必ず必要なのです

いかがだったでしょうか?お家にいながら独学でカラオケは上達できます!
オケは【カラオケ音源】か【オリカラ音源を選ぶ】
適正キーをしっかり決める ※適正キーは自分が歌えるギリギリのキー
歌う前に歌詞を読み、情景をメモる ※曲の強弱がわかる
ブレスの位置をメモる ※ブレスができるとリズムが安定する
歌の練習は丁寧にパートに分けて行う ※設計図は自分が作ったメモ

うまく歌うには事前準備がすごく重要です。やみくもに反復練習しても、
声をつぶしてしまったりしてしまうので、良いことはないです
最後に、実際カラオケに行った時の注意点を一つ
カラオケはどうしても歌詞が画面に出てくるため、せっかく家で練習した成果をうまく本番で出せなくなる時があります。あまり歌詞を追いすぎないようにすることもカラオケ上達法の一つです

今回の楽曲へのアプローチはプロも実践していることです。
しっかりやれば必ず歌の上達を感じられることと思います
その先、さらなる上達にはボイストレーニングやオンラインレッスンがおすすめですが
お家での独学練習でも歌は上達します
ぜひ、丁寧に曲を組み立てていく練習をしてもらえればと思います。
皆さんのお役に立てばうれしいです
お読みいただきありがとうございました
