5分でわかるビリーアイリッシュ【Happier Than Ever】解説!前編

2021年7月30日に発売されたビリーアイリッシュの新アルバム【Happier Than Ever】 初登場は全米、全英アルバムチャートともに1位という偉業。2019年のデビューアルバム『WHEN WE ALL FALL ASLEEP, WHERE DO WE GO?』に続く2枚目の全米1位となった.

そのほか全世界13ヶ国で一位を獲得

グラミー賞2020年最有力アルバムの実力を見せつけた。

今回はそんな話題のビリーアイリッシュ 2nd AL 【Happier Than Ever】を全曲スピード解説

独自の解説でアルバムの魅力をお届けします!

それでは前編M1~M8の解説スタート!

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M1.Getting Older

オトガレビュー
衝撃度
 (5)
意味深度
 (5)

☆注目ポイント

Album1曲目を飾る楽曲、タイトルはGetting Older(年を重ねた)。アルバムタイトルのHappier Than Ever(今までにないくらい幸せ)という言葉とリンクしており、【年を重ねて今までにないくらい幸せを感じている】というメッセージからアルバムはスタート。

サウンドはこれぞビリーアイリッシュというようなシンプルかつダークに淡々と進む

☆歌詞

冒頭はこんな始まり、
【I’m gettin’ older, I think I’m agin’ well】【私は年を重ねました、元気だと思います】

そして2番の冒頭では
【Last week, I realized I crave pity】【先週、私は自分が同情を切望していることに気づきました】

昔の若いビリーだったらアンチにもっと攻撃的だったはずが、年を重ねて少し大人な考え方に変わった様子が歌詞からわかります。

そしてラストは

【I’ve had some trauma, did things I didn’t wanna Was too afraid to tell ya, but now, I think it’s time】
【私にはいくつかトラウマがあります、話すのが今まで怖すぎたけど、そろそろ話す時だと思う】

と締めています。

今までとは違う成長した自分が、トラウマも含めてこのアルバムで伝えるという、意思表示のような楽曲です

M2.I Didn’t change My Number

オトガレビュー
中毒性
 (5)
女性のしたたかさ
 (5)

☆注目ポイント

2曲目はけだるいドラムビートとオルガンのシンプルな構成の楽曲にI Did’nt change My Number【私は電話番号を変えなかった】というタイトルがついています。

女性のしたたかさを皮肉っぽく綴っている。簡単に言うと、【めんどくさいからもういなくなって】という事なのですが、淡々と相手を詰めている感じがめちゃくちゃ冷静でダークです。

☆歌詞

【ⅠDidn’t change My Number】私は電話番号を変えなかった

【I only changed who I reply to】私が変えたのは誰に折り返し連絡をするか

【Maybe you should leave Before I get too mean】私のまえからさって、意地悪になりすぎる前に

など、直接的に攻撃するというより、相手から去った理由を静かながら超強烈に淡々と説明しています。

M3.Billie Bossa Nova

オトガレビュー
恋する女性度
 (5)
ひねくれ度
 (5)

☆注目ポイント

【ビリーのボサノバ】というタイトルがつけられた楽曲。その名の通り心地よいボサノバビートがベースとなっています。サウンドはかわいらしく、恋人に向けた女性の気持ちを綴っています。

ボサノバとはポルトガル語で「新しい感覚」という意味があるので、その名の通り新しい感覚で作った楽曲なのかもしれません。

☆歌詞

歌詞の内容は前2曲と変わってかわいらしさが随所にあふれています

【You better lock your phone】携帯にロックをかけたほうがいいわ

【I’m not sentimental】私はセンチメンタルじゃない

【Look at me when you‘re alone】寂しいなら私をみて

などなど、女性らしいのですが、やはりビリーアイリッシュ

【I’m sorry if it’s torture though】 拷問に感じちゃったらごめんね

バッチリ毒もはいっています

M4.My Future

オトガレビュー
前向き度
 (5)
強い女性像
 (5)

☆注目ポイント

ビリーアイリッシュの声の美しさが堪能できる一曲。コード進行はメジャーコード進行でどこか、映画音楽のような楽曲。そして詩的な歌詞もすばらしく全体的に美しい。ここまでで、最も前向きで、希望感がある楽曲

サウンドもファンタジックなシンセにドラムというシンプルな構成

☆歌詞

タイトルのMy Futre(私の未来)とは何かというと【今の恋をすてて未来へ向かう】という意味が込められています。

【I’m in love with my future】私の未来に恋している

【And You don’t know her And I I’m in love】あなたは彼女のことしらないでしょ?私は恋している

ここでいう【her:彼女】は未来の自分。この先もっと素敵になる自分の未来に恋をしている、だから今しか見ていないあなたとは別れた

という歌詞なのですが、やはり20歳そこそこでこんな素敵な歌詞が書けるのが世界のトップに君臨する理由なんでしょうね

M5.Oxytocin

オトガレビュー
タイトル衝撃度
 (5)
ダンスをしたくなる度
 (5)

☆注目ポイント

オキシトシン:母性や人間関係の形成に必要なホルモンの名前なのですが、まーなかなか日本の歌手ではこのタイトルはつけないですよね。楽曲はここへきてBad Guyを思い出させるような、中毒性のあるリズミカルなビート。ビリーアイリッシュのダンス曲って感じがします。

☆歌詞

基本的にはめちゃくちゃダークです。オキシトシンは自閉症と関係が深いといわれているので、そんな性格の人が相手にどういうものを求めているかを歌っているように思います。

I wanna do bad things to you (to you) あなたに悪いことがしたい

I wanna make you yell (yell) あなたを怒らせたい

I wanna do bad things to you (to you) あなたに悪いことがしたい

Don’t wanna treat you well 大事にしたくない

【だってこんなにも好きだから】

といった感じで、相手に迷惑をかけることで自分の愛情を感じる的なニュアンスが随所に盛り込まれています。

M6.GOLDWING

オトガレビュー
応援度
 (5)
思想度
 (5)

☆注目ポイント

めちゃくちゃ美しい讃美歌のようなところから始まります。基本的には宗教的な言葉を用いて抽象的にストーリを展開しています。あまり、宗教になじみのない私たち日本人だと理解が難しいですね。讃美歌からスタートした後は、短い言葉のメロディーの連発で曲にリズム感を出しています。

☆歌詞

私の解釈としては、男たち(権力者)は自分たちをいいように使う。だから弱者(金の羽をもつ天使)は彼らに従っていると思わせるために【頭を垂れていたほうが良い】という内容だと思いました。

皮肉っているというか、権力者は従っているふりをしていれば勝手に気持ちよくなるから相手にするなというメッセージが込められているんじゃないでしょうか。

Gold-winged angel Go home, don’t tell Anyone what you are
黄金の翼をもつ天使よ、家にかえりなさい、そして自分が何者かを口外してはならない

You’re sacred and they’re starved 
あなたは神聖であり彼らは飢えている

ピュアな少女(弱者)を守るような感じですよね。

サビでは

You better keep your head down-down  頭を垂れていたほうが良い

Da-da-down-down, da-da-down-down 垂れて 垂れて

Better keep your head down-down   頭を垂れていたほうが良い

Da-da-down-down, da-da-down-down  垂れて 垂れて

というように繰り返しており、悪い奴がたくさんいるから自分を守るために戦おうとせず、従っているふりをしなさい。というアドバイスを送っています。

ビリーも社会になじめず弱者だった、同じ悩みを持っている人へのビリー版の応援ソングなのかもしれません。

M7.Lost Cause

オトガレビュー
シングル度
 (5)
元カレ:ディスり度
 (5)

☆注目ポイント

アルバム発売に先駆けてシングルとして発売された一曲。なぜこの曲を名刺代わりに出したのでしょうか?基本的に内容は別れた男をめちゃくちゃディスっているんですが…

もしかしたら、そういうめんどくさい男やしがらみから解き放たれて、大人になったから【今までで一番幸せ】ということかもしれません。この後さらに解説がすすむにつれてこのLost Causeをリードシングルにした意味が分かってきそうですね。

☆歌詞

様々な角度で元カレに文句を言っています。しかし、どこか冷静に女性の気持ちを代弁しているところがビリーアイリッシュに女性ファンがすごい多い理由なのかもしれません。

I sent you flowers Did you even care? 私が送った花をあなたは気にかけたことがあった?

You ran the shower and left them by the stairs 水を浴びせた後は、階段わきに置きっぱなしにしてたよね

I know you think you’re such an outlaw  自分では不良でイケてるとおもってるんでしょ?

But you got no job ただ無職だけとね

という感じで、ディスってはいるんですがめちゃくちゃ的確!

女性ならきっと【わかるー!!】と共感できるんところが多いのではないでしょうか?

M8.Halley’s Comet 

オトガレビュー
美しさ
 (5)
素直さ
 (5)

☆注目ポイント

シンプルにめちゃくちゃ美しくて良い曲ですね。ハレー彗星というタイトルをつけるところもめちゃくちゃおしゃれです。ビリーアイリッシュの素晴らしいところは、ダークで強い女性だけではなく、このようなかよわい乙女の部分もめちゃくちゃ上手く表現するところですよね。私的にはこのアルバムの中でもトップクラスに好きな楽曲です。

☆歌詞

And I don’t want to want you But in my dreams, I seem to be more hones
私はあなたを欲しくなんてならない、でも夢の中では正直な気持ちになれる

And I must admit you’ve been in quite a few
そしてあなたに恋に落ちていることを認めざるを得ない

I was good at feeling nothin’, now I’m hopeless
私は【何も感じない】のが得意だった でも今は絶望的だよ

What a drag to love you like I do
なんてめんどくさいんだ、私のようにあなたを愛することは

なんだか、すごく素直で深い愛情を感じますよね。

普段のダークな部分とめちゃくちゃ少女のようなピュアな部分が同居しているのが、ギャップを生み出し世界中を虜にするのでしょうね

ビリーアイリッシュ Amazon

前半解説終了!

いかがだったでしょうかここまでが前半の8曲でした

スピード解説ですが1曲ずつ注目してみると本当に素晴らしい作品でしたね。スピード解説なことにより、あらすじ的に楽しんでいただけたのではないでしょうか?

後半はこのストーリーがどのように続き最終的にどこに行きつくのか楽しみです。是非、前半を気に入っていただけた方は後半もお楽しみに。

お読みいただきありがとうございました。

5分でわかるビリーアイリッシュ【Happier Than Ever】解説!後編