歌手になる為に高校生が知っておいた方が良い事!

将来歌手になりたい、メジャーデビューして活躍したい、息子娘がプロの歌手を目指している。

本記事はそんな人に向けて

高校生が歌手になる3つの方法と親御さんに知っておいてもらいたい事

というテーマで解説いたします。

本記事の著者

高校生からプロミュージシャンを目指し18歳でプロになる。現在はメジャーレコード会社の制作統括をしています。音楽業界歴は20年です。

私自身も高校生の時にプロのミュージシャンを目指し始めました。まだインターネットも普及していない時代、【歌手のなりかた情報】はほとんどありませんでした。今は様々な情報がネット上にあふれる便利な時代になりました。しかし、情報は見つかりますが、中には間違った情報も多く存在します。

理由は日々歌手になるための方法が変わるからだと思います。本記事は現在音楽業界にいる筆者が知っている情報をもとに構成します。現時点での確かな情報をわかりやすく解説いたしますので最後までお付き合いください

本記事をお読みいただければ

高校生で歌手を目指す事への不安や疑問が解決できます
本記事の構成
  • 前編:高校生で歌手を目指すために本人と親御さんに知ってもらいたい事
  • 後編:高校生が歌手になるの3つの方法
  • まとめ

本記事は2部構成で解説いたします!

前半は高校生で歌手を目指すために、本人と親御さん両方が知っておかなければならない基礎知識。そして後半は実際にどのようにして歌手を目指せばよいのか?という部分にフォーカスします。

どちらも理解することが非常に大切ですが、もし【歌手のなりかた】だけ知りたい方は目次から後編に飛んでください。途中からでも理解できるように記事は構成します。

読者さんへの前置きメッセージ

私も高校生の時にプロのミュージシャンを目指しました。もちろん親には「やめなさい」と反対されました。反発しましたが、今思えば子供に苦労させたくないという不安からくる愛情だという事がよくわかります。

不安の原因は【訳が分からない世界に飛び込もうとしている】という部分です。プロの歌手の世界は非常に厳しい世界ですが、決して危ない世界ではありません。他の仕事と同じように責任感や努力が必要なまっとうな仕事です。

なかなか理解してもらうのは難しいと思いますが、この記事が親御さんと話す上で少しでも役に立てばと思い本記事を執筆させていただきます。

前編:高校生が歌手を目指すために本人と親御さんが知っておかなければならないこと

まずはプロの歌手になるために必要な情報を知って不安や疑問を取り除いていきましょう

前編の構成はこちら

前編構成
  • レコード会社が理想とするのは16歳から18歳でのデビュー
  • メジャーデビューとインディーズ
  • 未成年の契約には親御さんの同意が必要
  • 新人でも給料は発生する
  • 悪質な業者も存在する

レコード会社が理想とするのは16歳から18歳でのデビュー

まずはじめにレコード会社がアーティストをデビューさせる際、理想とする年齢は16歳から18歳です。いわゆる高校生か高校卒業と同時にデビューさせれるのが理想です。

あくまで理想としてとらえてください、20歳でも25歳でもデビューはできます

理由はこちら

  • じっくり育てていける
  • 話題性がある
  • リスナーと年齢が近い
  • 大人っぽくも子供っぽくもできる

世間一般でいえば22歳は新社会人として若いですが、アーティストとしては若いとは思われません。若いアーティストというのは実際

高校生もしくはそれより下の年代

というのが音楽業界の一般的な感覚です。

  • 22歳の歌姫がデビュー
  • 18歳現役高校生歌姫デビュー

だと、皆さんどちらに興味がわきますか?デビューの際、レコード会社はこの話題性を非常に重要視します。そういう意味でも高校生というのは非常に理想的な年代なのです。

では中学生はどうでしょう?

12歳が歌うの感動のラブソング

もちろん話題性はあるのですが半数の人は、12歳?若すぎない?という感覚が先に来ると思います。そういう意味では高校生というのは子供と大人の境目で、レコード会社が狙いたい魅力のある年代なのです。

理想は高校生、そうでなければ20歳までにデビュー

というのが一般的にデビューをさせたい年齢になります。

メジャーデビューとインディーズ

メジャーデビュー

親御さん世代だと、プロの歌手=メジャーデビューという考え方が一般的だと思います。それはTVで育ってきたからです。売れている歌手はTVの歌番組にでる。昔はこれが一般的な考えでした。

💡そもそもメジャーデビューとは?

日本にある18社のメジャーレコード会社からデビューすることです

メジャーデビューのメリットは

  • 全国流通しやすい
  • メディア露出がしやすい
  • サポートが手厚い

全国流通

メジャーレコード会社は長年の取引先として全国各地のCDショップを持っています。そのため、ネットワークがすでに整っており楽曲をリリースすればすぐにCDショップから注文を取ることができます。

これにより、ヒットすれば全国区のアーティストになりやすいといわれています。

メディア露出

戦後の音楽というのはレコード会社、TV、ラジオの三者が作ってきた歴史があります。レコード会社や芸能プロダクションがアーティストを作り、TVラジオで宣伝して売る。これが今の音楽業界にもまだ残る基本スタイルです。

実際TVの主題歌、映画の主題歌の多くをメジャーアーティストが務めるのはそんな理由もあります。

サポートが手厚い

メジャーデビューすれば、サポートが手厚くなります。

  • 家賃を負担
  • 給料&生活費
  • 様々なレッスンなどを経費で受けれる

基本的には所属アーティストとして、生活に関するサポートや音楽活動をしていくうえでのお金の負担をしてもらえます。

【契約によりけり】という部分があるのは事実ですが、レコード会社からすれば大事な所属アーティストなので基本的には大事に育ててくれます

インディーズ

一方インディーズという言葉も聞いたことがある人は多いともいます。

💡インディーズとは?

基本的にはメジャーレコード会社以外からのデビュー。自費出版やYouTube上での活動からのデビューなどもこれに当たります。

インディーズのメリットはこちら

  • 縛られない自由な活動
  • 楽曲が自分のものになる

もちろんインディーズのプロダクションに所属してデビューする方法もあるのですが、インディーズの魅力としては良くも悪くもすべて自分次第という部分ではないでしょうか。

近年YouTubeなどが普及したことによりインディーズ(フリー)で歌手として活躍している人も多いです。昔ほどこれからのアーティストはメジャーデビューにこだわらなくても良い時代にこれからなっていくと思います。

CDが売れない時代、音楽の楽しみ方はサブスクリプションなどの音楽配信時代に突入。自分ですべてできるなら確実にそのほうが収益は増えます。

可能性も無限大でTikTokからバズる、YouTubeチャンネルから人気になる。など今風の活動だと思います。

もちろんデメリットも多いです

自由という事は逆を言えば、すべて自分でやらなければいけないという事。フォロワーを増やすのも音楽を作るのも誰も助けてくれません。今日から活動が始めれる一方、苦労も多いのが現実です。

未成年の契約には親の承諾が必ず必要

親が理解してくれないから一人で歌手を目指す!なんて思ったことがある人もいるかと思います。

しかし未成年のうちはそれは不可能です。レコード会社やプロダクションは必ず

両親の了承のもとアーティスト契約をします

高校生のうちからプロで活躍するためには必ず親を説得する必要があります。

大事な息子さん娘さんを未成年の時期にあずかる為、契約を結ぶ際も両親や親代わりの人の立会いのもと行うのが一般的です。

新人でも給料は発生する

新人でも未成年でもメジャーレコード会社とアーティスト契約をすれば給料は発生します。誤解してしまう点として、養成所は給料は発生しません。逆にレッスン料がかかります。

歌手として所属する契約をすれば契約書に沿った給料が支払われます。

相場としては新人でまだ実績がないときは、高卒の初任給くらいもらえたら好条件だと思っていたほうが良いと思います。その後活躍すれば契約の更新時に適切な給料にあがっていきます。

しかし、基本的にヒットを生まない限りは給料は低く、結果を残さなければ2年くらいの契約終了後にクビになってしまうことも大いにあります。

契約によっては出来高や印税などでの支払いの場合もありますので、アーティスト契約の際はしっかりと自分に支払われる報酬を確認しましょう。

悪質な業者も存在する

悲しいことに悪質な業者やプロダクションも存在します。

契約時以下のような条件の話し合いがなかったら必ず疑ってください

悪質な業者の可能性がかなり高いです!

  • アーティスト契約の契約書がない
  • 給料がでない
  • 逆に契約するために費用が掛かる
  • 未成年なのに親の了承が必要ない

このようなプロダクションから契約を持ち掛けられた場合は非常にトラブルに巻き込まれる可能性が多いです。プロダクションなら見破りやすいですが、中には個人で活動するプロデューサーという名目でだましてくる人もいます

なかでも、【契約するために諸経費をお支払いください】などという事は優良なプロダクションであれば絶対ありません!

あなたの夢に付け込んだ悪質な手口で、必死にやっていればやっているほど騙されやすくもなります。

インディーズレーベルなど一緒に成長していく為に、上記の提示が話し合いの末ない場合も稀にありますが、それでもアーティスト契約をするのであればしっかり条件面を確認することが大事です。

前編のまとめ

ここまでが前編となります。

まとめ
  • レコード会社は16歳~18歳のデビューを理想の時期ととらえている
  • 活動はメジャーとインディーズの2種類
  • 未成年は必ず契約時親の承諾が必要
  • 新人でも契約すれば給料が発生する
  • 中には悪質な業者もいるので注意

これらを知っておくことは、あなたの音楽活動を守ることでもあります。

プロの歌手になるためにはこのような事を理解して

信頼できるプロダクションと契約する

という事が非常に大切です。未成年の時は夢が膨らみ早く契約したくなる。そんな気持ちもわかります。しかししっかり親御さんと相談して契約をすることが、今後のあなたの活動に非常に重要だという事を知っておいてください。

後編:高校生が歌手になるための3つの方法

さてここからは後編です

高校生が歌手になるにはどのような方法があるのか?

という部分を解説していきます。タイトルにもある通り方法は大きく分けて3種類あります。

高校生が歌手になるための3つの方法
  1. オーディションを勝ち抜く
  2. 養成所やスクールに所属する
  3. 自身で活動しファンを増やす

この3つとなります。これ以外にも細かく言えばあるのですが、一番王道である3種類を本記事では解説いたします。

①と②は主にメジャーデビュー向け

③はメジャー&インディーズ向け

となります。

それでは後編解説スタート

オーディションを勝ち抜く

まずは王道のオーディションからデビューするパターンです。昔からある一番有名な方法ではないでしょうか。

近年このオーディションは大ブームになっています。

NiziUやBe:Firstなどのオーディション番組からデビューしたアーティストが活躍しているのが理由です。実はこのオーディションからのデビューというスタイル古くは、

様々なアイドルを輩出した【スター誕生】

モーニング娘やEXILEを輩出した【ASAYAN】

など、その時代に合わせたスタイルで数々の人気アーティストを輩出してきました

令和になりオーディションX番組というスタイルが再びブームになってきたことによって今様々なオーディションが盛んにおこなわれています。

オーディションのメリット
  • オーディションと番組を掛け合わせることにより、開催中から話題を作れる
  • 番組放送時にファンがつくためデビュー後即ヒットにつながることが多い。
  • 合格者にメジャーデビューが確約されているものが多い
  • 初心者でも受けれるエントリーハードルが低いオーディションも多く存在する

すでに活動しているグループのオーディションも多く存在する

AKBグループや乃木坂をはじめとする坂道グループの新メンバーオーディションがそれにあたります。その他アイドルグループは新メンバー募集が多いです。

令和になって大ブーム:20代以上に向けたオーディションも存在する

レコード会社のオーディションは20歳までの年齢制限があるオーディションが多いです。理由は前編で解説した通りですが

ネットを使ったオーディションでは20代からのオーディションも多く存在しています。


一つご紹介します!

【新人ボーカル発掘オーディション】MUSIC PLANET

MUSIC PLANETのオーディションはエントリーハードルが低い事で人気の20歳以上の人の為のオーディションです。「歌手になりたいけど、どうしたらいいかわからない」という人の為のオーディションで以下のような特徴があります。

合格者はオリジナル音源制作をはじめとしてデビューに必要な様々なサポートが受けれます。

こういう初心者向けのオーディションから始め、場慣れしていくのも非常に良いかもしれませんね。興味のある方はご覧ください!

踏み出すなら、今だ【新人ボーカル発掘オーディション】
オーディションの攻略法

正直、オーディションを一発で合格するのは至難の業です。本気で目指す人は受けまくって合格の確立を増やしていくのが定石です。

養成所やスクールに所属する

2つ目の方法は養成所やスクールに所属するです

有名な養成所って?何?

代表的な養成所&スクール
  • ジャニーズJr
  • アクターズスクール
  • Avexアーティストアカデミー

このような代表的な養成所は皆さん一度は聞いたことがあると思います。このようなスクールに入学してアーティスト予備軍として経験を積んでいきデビューに繋げるという方法です。

💡養成所やスクールのメリット
  • 幼少期から入学可能
  • プロダクション直営の場合在学中から活躍できる可能性がある
  • 様々な経験がつめる
  • 各レコード会社と繋がっている

養成所は大きく分けて2つあります。

  • ジャニーズJrのようにオーディションを勝ち抜いて入るパターン
  • Avexアカデミーのようにレッスン料を支払って入るパターン

もちろんオーディションスタイルのほうが入るのは難しいです。しかし、競争に勝ち抜きさえすればデビューに直結するメリットがあります。

一方レッスン料を支払って入る養成所にもメリットはあります。スクールからすれば所属生徒はお客さんでもあります。所属しても意味がないと感じてしまえば辞めてしまいます。そのためアーティストのライブ出演など様々な特典があるのも魅力です。

どちらのパターンでもデビューするにはスクールの中で勝ち抜いていく必要はありますが、ゴールが明確に見えているという意味ではやりがいを感じられるのではないでしょうか。

そしてもう一つ魅力的なのは

スクールが定期的にレコード会社向けのオーディションを開催する

私自身も定期的に審査員として参加することがあります。各スクールで金の卵を見つけるため多くの関係者が集まります。Avexなどの大きなスクールになるとすべての優等生をデビューさせることはできないので、他のレコード会社の関係者にプレゼンし、デビューの可能性を探ってくれます。

その他の養成所やスクールも、レコード会社と定期的に連絡を取り優秀な生徒をプレゼンします。

実際にこのプレゼンからデビューするアーティストも非常に多いです。

自信で活動しファンを増やす

3つ目はSNSでの活動やバンド活動でファンを獲得しデビューに繋げる方法です。

バンドなどは今でもこのスタイルが多いのではないでしょうか?そして、私の感覚では今オーディションの次に注目されているデビュー方法だと思います。

理由はSNSの普及です。今は誰でも音楽活動を始めて世界に発信できる時代になりました。実際レコード会社のスカウトもYouTube等の動画に非常に注目しています。

この方法でのデビューは以下のことが重要です

ファンの人数

発信力

レコード会社からすればすでに多数のファンを持っていて発信力のあるアーティストは魅力的です。なぜなら、売り上げの見込みがデビュー前から立てれるからです。このデビュー方法を目指す人はとにかくSNSやライブ活動を使ってファンを増やし、メジャーデビューのオファーを勝ち取るという事が大事です。

しかし、令和現在オファーを待つことが本当に重要か?

と言われれば、少し疑問が残ります。

正直すでにファンがついていればSNSなどを駆使してフリーで活躍することもできる時代になりました

もし周りに、信頼できるビジネスパートナーを見つけれるのであれば自分たちでベンチャー企業やYouTuberのように個人でレーベルを立ち上げてやっていくことも不可能ではないと思います。

そして業務提携という形で全国流通をするためにレコード会社と組むというのも、今ならではのデビュー方法かもしれません。

まとめ

いかがだったでしょうか?

前編では歌手になるために本人と両親に知っておいてほしい事を解説させていただきました。

そして後編では実際に高校生が歌手になるための方法を3つ紹介させていただきました。

歌手を目指す人そして親御さんにまとめとしてお伝えしたいのは

歌手の世界は非常に厳しい世界ですが決して危険な世界ではないです

本当に誰よりも努力をしないと栄光を勝ち取れない世界です。それには家族や周りの人のサポートが非常に重要です。

【どうせ無理だ】【厳しい世界だから生き残れない】と決めつけてしまう前にしっかり話し合ってほしいなと思います。そして一緒に夢に向かって頑張れる環境を作って頂きたいと思います。

この記事がそんな環境を作るお役に立てば嬉しいです。

お読みいただきありがとうございました。